地球の陸上に生息している植物27万種。
この何割の植物をペレポストで栽培できるのか???
又は使えるのか???
この答えを解くカギは、ペレポストは枯れ落ち葉の代わりに発明された「用土」であるということ。
これを考えると・・・・次のようになる。
枯れ落ち葉のリグニン、セルロースを分解できる酵素を持った白色木材腐朽菌が、
地球に現れたのは2億8000万年前。
この木材腐朽菌の歴史は、同時に植物多様化の歴史であり、現在まで27万種の植物が生まれた。
地表の枯れ落ち葉の世界には木材腐朽菌は約30万種類といわれているが、
名前の作られている木材腐朽菌・・・キノコは約3000種類・・・・
キノコを作らない木材腐朽菌もあり、木材腐朽菌の世界は・・・未だ未知の領域。
逆に考えると・・・この30万の木材腐朽菌が、27万種類の植物を作り、育てたのである。
木材腐朽菌が誕生が、現在の多様な植物を生むエネルギーを作り出してきたのである。
枯れ落ち葉、植物死骸から・・・・
これ以前は、枯れ落ち葉、植物死骸を分解して同上に還す微生物はなかった。
有機物を分解して低分子の有機物ぶどう糖を作れる菌はなかった!
現在でも、動物、菌類、細菌の大部分は、従属栄養である。
土壌に生息しているほとんどの菌は、木材腐朽菌が作る低分子糖(ぶどう糖)に、
エネルギーを依存している。
木材腐朽菌は地球の大陸移動以前に誕生した菌だから、
その後の大陸移動によって、現在の地球陸上すべてに、共通した木材腐朽菌が生息している。
この木材腐朽菌の下で、膨大な多様な菌、細菌が生息し、、
特異な成分を分泌して地下世界のエリア確保している菌も生まれ、
これが抗生物質を作る菌である
地球の地表の微生物フローラは、キノコが創り上げたのかもしれない。
地球で最も巨大な生き物は・・・クジラではない!
木材腐朽菌である!
枯れ落ち葉と水分と酸素があれば・・・どこまでも、どこまでも菌糸伸ばせる能力。
この能力を植物が見逃さなかった!
この菌糸を根の代わりにすれば・・・・遠くから水分も、酸素も・・・エネルギーも・・・
リン酸、カリも、微量要素も・・・調達できる・・・。だから最も強大な生物にまでなれる。
海の王者はクジラ、陸の王者は木材腐朽菌である!
草木は・・・だから共生・・・・である。
木材腐朽菌は好気性菌である。
地球の陸上の枯れ落ち葉の堆積する地表は、酸素が供給されるエリア。
そういうことで、好気性菌が支配する。
発酵腐敗の嫌気性菌が優占するエリアではない。
このことが、植物栽培では非常に重要であるが・・・・
農業、園芸、植物育成では・・・農業の多収穫目的で使用されてきた堆肥、緑肥の知見から、
嫌気性で作られた高窒素の「腐葉土」が、
常識のように使用されてきた。
地球の地表で、発酵熱を出す菌が優占なら、植物の種子は全滅する。
里山の雑木林の枯れ葉の山道を歩いても、発酵臭などない。
木材腐朽菌が優占菌だからである。


富士山の火山荒原。
不毛の地である。
最初に生えるのが・・・ミヤマヤナギ。
やがて根に木材腐朽菌が共生する。
この場所にカラマツ、ダケカンバが生えるようになる。
ミヤマヤナギに共生した木材腐朽菌を、カラマツも共生菌として利用している。
ミヤマヤナギが自生しない場所では、カラマツ、ダケカンバの実生は育つことが出来ない。
キノコが荒源から森林を作りだす。
このキノコも段々と多様なキノコ木材腐朽菌が生息するようになる。
好気性菌の木材腐朽菌が、優占菌である。
嫌気性菌の発酵する菌が住み着くのは・・・・果実などが・・・・
地上に落下するようになってからである。
植物酵母、植物乳酸菌などの発酵腐敗菌は、地上の茎、果実などに付着し、
生存するが・・・枯れ落ち葉の堆積する地表は・・・木材腐朽菌の独壇場である。
針葉樹から陰樹の広葉樹の植物遷移が行われるが・・・
永い時間をかけて菌の遷移が行われる。
この中で・・・菌根菌を含んだ菌ネットワークが構築されてゆく・・・。
火山の荒原では、植物の多様生息にしたがって、菌も多様になる。
多くのキノコの種類が立つ地表になる。

科学が木材腐朽菌、土壌微生物を調べるとき、
精密に細分化して植物と菌との関係を研究するが、
こういう抗生物質を作る菌を探す手法の仕方では、
植物と菌との真の関係を解明できないのではないか。
共生する菌も他の菌と共生して生きているからである。
また、草木が特定の菌とのみ共生して生き続けてきたとは考えにくい。
草木の遷移と菌の遷移が同時ではない。
更に、菌の世界で大きな占有種の変化が起きる場合もあるが、
こういう場合でも、草木は生き続けてきた。
草木の遷移と攪乱が行われたエリアでも、木材腐朽菌の本質的な基本、
枯れ落ち葉、植物死骸を分解するという特性の他の木材腐朽菌は生息する。
草木は、この木材腐朽菌の基本的な特性と共生していると考えられる。
顕微鏡したで観察される共生菌の研究では、
菌のネットワークの全体像がぼやける・・・。
おそらく、この菌のネットワークは現代科学では解明できないのではないか???
人間の腸内フローラは、食べ物の違いで・・・短期間の中で変化が起こるようであるが、
森林、原野の植物遷移と菌遷移の関係の研究は非常に乏しいようである。

木材腐朽菌に共通する特性・・・それは枯れ落ち葉、植物死骸の・・・・
リグニン、セルロースを分解する酵素を持っていることである。
多くの植物と共生する木材腐朽菌があるのか。
植物遷移、菌遷移を越えて・・多様な植物と共生する木材腐朽菌。
そういう菌でなければ、ランも、バラも、シャクナゲも、カタクリも・・・
栽培できる用土を作れない・・・。
ペレポスト開発で、最も問題なったのは、ここのところである。
ランの種類の中には、発芽するときの菌と、大きくなってからの菌が違うものがあるが、
植物と菌との関係は一夫一婦の関係ではなく・・・
一夫多妻もあれば・・・3股、5股もあれば・・・ひそかに生活費を援助している関係もある。
木材腐朽菌と植物の共生関係は一夫一婦のような関係ではないようである。
ツツジ科植物には○○菌根菌、ランの〇〇には○○菌という固定したものではないようである。
そのように考えないと、ペレポストの実証例を説明できないからである。
ペレポスト栽培では、ラン科もキンポーゲ科も、バラ科も、ユリ科もツツジかも・・・・
その他多くの植物が、素晴らしい生育をするからである。
事実、根から分離した特定の共生菌を接種しても・・・
草木の生育が良くなる例が・・・栽培現場では非常に少ないからである。
特定の植物と特定の共生菌の解明では、植物と菌との関係の全体像を説明できない。
畑でのネットワーク、鉢内の菌ネットワーク、
そして、栽培上でのそのネットワークの菌遷移の問題。
この木材腐朽菌との共生出来る用土が「ペレポスト」である。
多くの植物と共生できる木材腐朽菌。
ペレポストにはこの木材腐朽菌が生息している。

土壌1grに100万から1000万の菌が生息しているといわれるが、
菌の世界でも激しい場所取りが行われているが、
菌にも共生と拮抗がありるが、地球の地表の枯れ落ち葉の堆積するエリは、
2億8000万年もの間木材腐朽菌が主役、支配するエリアである。
枯れ落ち葉からエネルギーを作り出せる菌だからである。
他の多くの菌は、このエネルギーにありついて生きている菌である。
菌根菌は、植物の光合成の炭素化合物を根から調達してエネルギー源にしているといわれている。
こういう菌においても、100%がこの調達ルートであるかは疑問である。
なぜなら、こういう菌は、若し調達源の植物が枯れたら、どうなる???
胞子で生き延びてきたのか???
そんな簡単なことで30億年も生き続けてきたのか???
菌根菌については、科学は・・・未だ解明できないことだらけである。

自らエネルギーを作れない菌は、エネルギーを作る菌に依存しなければ、
生き続けることは出来ない。
菌も木材腐朽菌に依存しているものが多い。
ほとんど菌が、自らの力でエネルギーを、有機物を作れないからである。
動物、人間も自らエネルギーを作れないから、他から食べ物を得てエネルギーにしている。
従属栄養生物。
以上のような地球の地表で構築されている枯れ落ち葉、
植物死骸の炭素循環と植物を考察すると、
枯れ落ち葉の代わりのペレポストは、使用法を変えれば、
非常に多くの植物を栽培できる可能性があると思われる。
地球の陸上に自生する植物のほとんどは「枯れ落ち葉」の中に自生する。
植物のあるところには必ず、枯れ葉、植物死骸がある。
使い方次第では・・ほとんどの植物に使うことが出来るといえるかもしれない。
直接に植えて栽培できなくとも・・・・。


右写真は、日本の里山の雑木林の秋である。
林床には、枯れ葉が舞い落ち堆積する。
こお枯れ落ち葉をエサにして生きる木材腐朽菌が、
この地表を支配している菌である。

木材腐朽菌が枯れ葉、植物死骸のセルロース、リグニンを分解して、
最後は炭酸ガスとなって大気中に・・・拡散することを・・・炭素循環と呼ぶ。
この炭素循環は、地球上で3億年も行われてきた。

この中で植物は生き続けてきた。
この自然の法則を、人間の手で作り上げたのが「ペレポスト」である。
ペレポストの原料は落ち葉の代わりに樹皮を用いているが、
その成分はほとんど同じである。
植物の進化は多様なので、植物の中には炭素循環の依存度に微妙な差異がある。
しかし、全然カンケイナイ植物はほとんどないかもしれない。
発芽当初は関係なくても・・・次第に関係が深くなるものもある。
逆に、非常に深く関係しているものもある。

ペレポスト栽培してみると、非常に深く関係しているものほど、
素晴らしい生育になることが解ってきた。
枯れ落ち葉を分解する木材腐朽菌と植物の関係が、
ぺれぽすとの実証栽培から解ってきた。
これまで、農業、園芸、植物栽培現場では、ほとんど枯れ落ち葉、木材腐朽菌は、
削除されてきた。
「腐葉土」が重要視されてきた。
発酵腐敗の「嫌気性菌」は重要視されてきたけれども、好気性菌の木材腐朽菌は、
ほとんど無視され続けてきた。
土壌内における菌世界が、ほとんどわからなかった。
土壌微生物が多くなると・・・・収量が上がる・・・?
バーク堆肥、腐葉土・・・・。
その程度の説明で、有機農法等は行われてきた。

菌の中には、植物に病気を起こす病害菌もいる。
しかし、枯れ落ち葉の地表では、木材腐朽菌と病害菌が拮抗して、
病害菌は枯れ落ち葉の地表では負け組菌である。
この理由で、山の野生の植物には病気が非常に少ない。
ペレポスト栽培では、多くの植物で病気の発生が見られなくなうのは、
この理由である。


農業でペレポストは使えるか。
植物を栽培できるということと、農業でも使えるというのは別問題である。
農業というのは、経済作物を植えて、多収穫するのが目的である。
農業現場で最も重要なのが・・・実証。
この実証試験は・・・相当大きい面積で何年も継続しなければならない。
そういうことから見ると、宇井 清太のペレポスト栽培は、
ラン鉢20万株・・・約5000mで行ってきた。
現在のところ・・・最も進んでいる実証である。
より多くの収量が得られないものは、多くの場合使い物にならない・・・という評価になる。
健康な植物が・・・収量が少ないけれども高価に売れるようなものでは、
ペレポストは有効である。
又は、ペレポストをマルチして病気を抑制する場合は非常に有効な資材である。
糖度が価格に大きく影響する作物でも非常に有効である。
多年草の「アスパラカス」。
トマト、イチゴ・・・などでは、糖度が高い「果実」になる。
多くの木本の果樹においても、マルチングすれば高い糖度の果実を生産できる。
つまり、果実の糖度は「夏負け」した樹では得られない。
木材腐朽菌が分解し生産する「ぶどう糖」が、光合成の足りない分を補完して、
高い糖度の果実を作ると考えれれる。


多くの植物をペレポストで栽培しての結果では、
非常に効果があるのは「多年草」である。
宿根草・・・樹木。
芽生えた場所で永年生き続ける植物の株元の地表は、
一年草の作物のように地表を耕うんなどで攪乱することが少ないから、
木材腐朽菌を頂点とした菌ネットワークが安定して持続するからと考えられる。
別な菌の資材を施与すれば、このネットワークは崩壊する。
病気が発生するような土壌になる。
ペレポストは、自生地再現の用土である。
















地球の陸上の植物の何割を・・・
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